<p>本試験は、造船業および舶用工業分野における技能水準を客観的に評価し、在留資格「特定技能(Specified Skilled Worker)」取得希望者の技術力を確認することを目的としている。</p><hr><h3>■ 試験の流れ</h3><p>ClassNKが公表した資料によると、試験実施の流れは以下の10段階で構成される。</p><ol><li><p>受験希望の申出</p></li><li><p>試験内容および条件の説明</p></li><li><p>試験会場の確認・調査</p></li><li><p>申請の受理通知</p></li><li><p>受験料の納付</p></li><li><p>試験日の調整</p></li><li><p>受験票(試験通知)の送付</p></li><li><p>試験実施(筆記・実技)</p></li><li><p>採点および評価</p></li><li><p>合否結果・証明書の発行</p></li></ol><p>申請は原則として <strong>試験日の50日前まで</strong> に行う必要があり、結果は <strong>試験終了後約2週間以内</strong> に通知される見込み。</p><hr><h3>■ 溶接試験の概要</h3><p>試験例として示された「溶接(Welding)」分野では、筆記試験と実技試験の2部構成となっている。</p><ul><li><p><strong>筆記試験</strong>:<br> 30問・60分。安全衛生、溶接技術、図面理解などを出題。</p></li><li><p><strong>実技試験</strong>:<br> 炭素鋼9mm厚の板を使用し、手動溶接(フラット姿勢・バットジョイント)で実施。<br> 曲げ試験(Bend Test)で亀裂や欠陥がないことを確認する。</p></li></ul><p>合格基準は、筆記で <strong>正答率60%以上</strong>、実技では重大欠陥がないこと。<br>また、<strong>ClassNK発行の有効な溶接資格証を保有している者は実技試験が免除</strong>される。</p><hr><h3>■ 受験料および必要書類</h3><p>受験料は以下の通り。</p><ul><li><p>筆記+実技:<strong>23,000円</strong></p></li><li><p>筆記のみ(実技免除者):<strong>6,100円</strong></p></li></ul><p>受験申請には顔写真付きの申込書と身分証明書が必要。<br>試験当日は受験票、筆記用具、作業服、安全靴、溶接面、革手袋などの保護具を持参することが求められる。</p><hr><h3>■ 試験会場での注意事項</h3><ul><li><p>通信機器や電子端末の持ち込みは禁止。</p></li><li><p>試験問題の撮影・複写・持ち出しは禁止。</p></li><li><p>遅刻者は受験を認められない場合がある。</p></li><li><p>不正行為が発覚した場合、結果の無効化や証明書の取り消し処分となる。</p></li></ul><hr><h3>■ 個人情報の取り扱い</h3><p>ClassNKは、受験者の個人情報を試験運営および在留資格審査の目的で使用するとしている。<br>また、必要に応じて出入国在留管理庁など関係機関に提供される場合があるが、利用範囲は法令の定めに基づき厳重に管理される。</p><hr><h3>■ 今後の展開</h3><p>ClassNKは、今後も造船・舶用関連業界を中心に、技能評価試験の対象分野を順次拡大していく方針。<br>同協会は、「客観的かつ公正な技能評価を通じて、国際的に信頼される技能人材の育成に貢献していきたい」とコメントしている。</p>