日本における外国人の動向:国別に見る現状と特徴
近年、日本に滞在する外国人は増加しており、国ごとに来日目的や背景が異なります。ここでは、中国、ベトナム、フィリピン、ネパール、インドネシア、ミャンマーを中心に詳しく見ていきます。
中国
滞在者数:永住者を除くと約14万人が留学生です。
背景・特徴:
中国からの留学生はほとんどが中流階級で、経済的に余裕があります。
1990年代は短期留学や研修生として来日し、1~2年働いて帰国する人が多かった時代です。「偽留学生」と呼ばれるケースも見られました。
2000年代以降は、日本での就職を目指す真面目な留学生が増加。
2010年代以降は、海外経験をライフスタイルの一部として求める中流階級の若者が中心。経済的理由による来日ではなく、自らのキャリア形成や国際感覚を磨くために来ています。
中国の所得水準はすでに1万ドルを超えており、通常であれば海外移動は減少しますが、日本に来る勢いは衰えていません。
ベトナム
滞在者数:約20万人、うち技能実習生が約3分の1。
ビザの種類:
留学生:約4万6千人
「技術・人文知識・国際業務」ビザ:約11万7千人
技能実習生:現場での技術習得・管理業務
特徴:
ホワイトカラーよりもエンジニアや技術者が多い。
図面を読み、現場監督や技能実習生の管理も担うケースがあります。
日本の企業からは即戦力として期待されており、技能や経験を活かして活躍する人が目立ちます。
フィリピン
滞在者の傾向:永住者・定住者以外では技能実習生が中心。
背景:
フィリピン政府は日本への送り出しに積極的で、近年さらに増加。
過去は技能実習のみであまり関心がなかったが、特定技能ビザ(特定技能1号・2号)の導入で、アジア各国が日本への人材送り出しの重要性に注目するようになった。
外貨獲得や失業対策のため、各国には必ず「出稼ぎ省」とも言える人材送り出し担当省庁が存在しています。
ネパール
滞在者の特徴:
当初は留学や技能ビザ(調理師=コック)で来日する人が中心でした。インドカレー店やネパール料理店に多く見られます。
特定技能制度の導入以降は、特定技能ビザで来日する人が急増。
課題:
経営・管理ビザの要件が大幅に引き上げられ、既存の資格保有者にも新基準が適用されます。
常勤の日本人スタッフ1名以上
日本語能力
資本金3,000万円以上
これにより、多くのネパール人が経営・管理ビザを取得しにくくなっています。
外国人経営のエスニック料理店は、3年以内に閉店する可能性もあり、永住資格を取得できない場合、在留資格を失うリスクもあります。
インドネシア
滞在者の特徴:技能実習生が中心で、急増しています。
背景:
2010年代、ベトナムからの技能実習生は急増したものの、賄賂やコンプライアンス違反などの問題が多く、受け入れ側にリスクがありました。
コロナ後、インドネシアからの手数料が低く、日本側の水際措置も緩和されたことから、監理団体が一斉にインドネシアに目を向け、受け入れが進んでいます。
ミャンマー
滞在者の特徴:技能実習、特定技能、留学など多様なルートで来日しています。
背景:
クーデター後、国外脱出希望者が急増。
留学生は大学卒以上が多く、経済的余裕があります。
特定技能ビザの合格率は介護分野などでほぼ100%。唯一の国外脱出ルートとして非常に熱心に試験準備をしており、能力が高い人が多いです。
日本の外国人受け入れ制度
国別の上限は基本的にありません。ただし、特定技能ビザには目標人数(2020年までに82万人)が設定されています。
日本の受け入れハードルは依然として高く、90年代から大きく変わっていません。
ハードルが高いことは、逆に優秀な外国人が集まる理由の一つとも言えます。
世界的に見れば、資本や財の自由化に伴い、人の移動も増加しており、日本における外国人増加は必然的な現象です。

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