<p> 皆さんは、バングラデシュと聞いてどんなイメージが浮かぶでしょうか。&lt;br&gt;インドとミャンマーに国境を接し、近年ではミャンマーから流入している「ロヒンギャ難民問題」を通してバングラデシュのことを耳にする機会も多いかもしれません。本記事は、バンラディッシュの文化の特徴などを紹介します。バンラディッシュに興味がある方は、ぜひご覧ください。</p><p><strong>1 穏健派ムスリム国</strong></p><p> 国民の90%以上がイスラム教徒で、バングラデシュの国教はムスリムです。そのため、ムスリムの教えに従って普段お酒は飲まず、豚肉は食べません。1日に5回は神様にお祈りをし、金曜はモスクに行きます。女性であれば体のラインが出ないようなヒジャブやブルカといった伝統的な服装を着ることが推奨されています。ラマダンと呼ばれる断食月には、日中は飲み物や食べ物を口にせず、日が昇ってから沈むまでムスリムの教えに従って断水・断食して過ごします。しかし、中東などの本当に戒律の厳しいムスリム国に比べると、バングラデシュは人によって解釈が緩めであったり、お祈りをする人もいればそこまで熱心にお祈りしない人もいたりと戒律の厳しさは人によって様々です。そのため、バングラデシュは穏健派ムスリムと呼ばれています。</p><p><strong>2 バングラデシュは、とにかく「親日国」</strong></p><p> 日本はODA(政府開発援助)で、世界中の国々の中でバングラデシュを多く支援しています。バングラデシュがパキスタンから独立した直後から、日本は、ODAで橋や道路、農業、教育、ITなど様々な分野やインフラで多くの支援をしてきました。その歴史は50年近くに渡ります。そのため、現地では日本人というだけで、熱烈な歓迎を受けます。バングラデシュ人は外国人の中でも、特に日本人に対して、一定以上のリスペクトを持っているのです。</p><p><strong>3 女性は肌が隠れる服を</strong></p><div class="se-component se-image-container __se__float-center" contenteditable="false" style="width: 75%; min-width: 100%;"><figure style="margin: auto; width: 75%;"><img src="https://assets.tokutei-gino.com/media/image/[16x9]dd3b4ea73de17c5e3417c8cde87ef0fa_medium.png" alt="" data-rotate="" data-proportion="true" data-rotatex="" data-rotatey="" data-align="center" data-size="75%," data-percentage="75," data-index="1" data-file-name="undefined" data-file-size="undefined" data-origin="," style="width: 100%;"></figure></div><p> 暑い気候の南国バングラデシュでは、性別関わらずタンクトップやTシャツ、短パンやミニスカートなど、涼しげな夏の格好をしたくなることでしょう。しかしながら、イスラム教では、女性の肌見せはタブー。現地の女性はサロワカミューズと呼ばれる伝統的な日常着や、サリーと言った、必ず胸元や足首までが隠れる服を着ています。サロワカミューズの場合は、服の上に更にオムナと呼ばれるストールを着用したりします。「私はイスラム教ではないから、服装のルールに従う必要はない」と考えるのはごもっともですが、肌を露出している服装で街を歩いていると、周りの人からジロジロ見られる事になり、なんだかんだ不快な思いをすることも予想されます。</p><p><strong>4 イスラム教最大のお祭り「イード祭(犠牲祭)」</strong></p><p> ラマダンが終わった後の3日間は、イスラム教最大の祝祭である「イード祭(イード・アル・アドハ、Eid al-Adha)」が開かれます。イード祭は、ラマダン明けのお祭りで、1年で最も大切にされている行事。家族や友人で交流したり、行楽地へ遊びに行ったりするだけでなく、メッカへの巡礼者が動物を犠牲に捧げるのに合わせて、各家庭で一斉に動物を解体し、食すのが一般的です。日本のお盆やお正月のような期間で、イード祭の間は銀行や仕事などは休みになります。</p><div class="se-component se-image-container __se__float-center" contenteditable="false" style="width: 75%; min-width: 100%;"><figure style="margin: auto; width: 75%;"><img src="https://assets.tokutei-gino.com/media/image/[16x9]aeef8bf3c6ebab5213a86d0dc26d950f_medium.png" alt="" data-rotate="" data-proportion="true" data-rotatex="" data-rotatey="" data-size="75%," data-align="center" data-percentage="75," data-index="0" data-file-name="undefined" data-file-size="undefined" origin-size="1500,843" data-origin="," style="width: 100%;"></figure></div><p> この時期の街なかは人々の活気があふれ、解体された羊肉や牛肉があちこちに置かれ、それらを多くの人が買い求めます。そして、貧しい人々と分け合うのが習わしです。このお祭りの由来はイスラム教のコーランにある逸話です。アブラハムという羊飼いが、神アッラーの命じる通りに自分の息子を生贄としてささげようとしたところ、アッラーが息子の代わりに羊を差し出させた、というお話です。</p><p> なお近年では、イード祭で賑わうこの期間はテロ等の標的になりやすく、注意が必要な時期でもあります。このように、国民の多くがムスリムであるバングラデシュでは、イスラム教の教え、義務を中心に生活が営まれているのです。<br></p>